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第1話｢鯉肝のお里｣

盗賊、白根の三右衛門一味の引き込み女・お里は、一味から逃れてかつて盗賊だった義父・長虫の松五郎の家に住みついていた。お里は、松五郎から金を盗んでは男漁りと賭博に明け暮れる毎日だった。おまさは偶然に、飯処でお里を目撃し、その豪遊ぶり…

第2話｢剣客｣

平蔵は着物の袖に血がついた不審な浪人を見つけて忠吾に尾行させるが、途中でまかれてしまう。丁度その頃、同心・酒井の剣の師・松尾喜兵衛が何者かにより殺されていた。平蔵は、殺しの犯人がこの浪人に違いないと捜査を開始するが、足取りはつかめ…

第3話｢馴馬の三蔵｣

小房の粂八には、密偵になる前にお紋という女がいた。お紋は鮫州の市兵衛の女だった。粂八とお紋の二人は市兵衛から逃げ、粂八は友人の馴れ馬の三蔵の女房・おみののところにお紋を預けるが、お紋とおみのが何者かに殺されてしまう。犯人がわからな…

第4話｢火付け船頭｣

平蔵が日頃の見廻りで使う船の船頭の名は常吉。常吉は日頃は無口で通っていたが、その日はいささか荒れていた。女房のおさきが同じ長屋の浪人・西村虎次郎と浮気していることを目撃したからだが、気の弱さから文句も言えず、鬱憤がたまっていたのだ…

第5話｢熊五郎の顔｣

羽黒の丁右衛門一味の残党・山猫三次が捕まったが、三次の兄貴分・熊五郎は必ず助けに来ると言って逃げ延びた。かつて熊五郎に夫を殺されたお延は、今では茶屋を営んでいる。ある日、お延は病気で苦しむ信太郎と言う男を助け、やがて、惚れ合うよう…

第6話｢いろおとこ｣

同心・寺田源三郎は、兄を殺した大盗賊・鹿熊の音蔵の行方を追っていた。ある日、源三郎はかつての兄の密偵となっていたという女・おせつを偶然目撃する。おせつの叔父、市兵衛は音蔵と昔なじみだった。源三郎は市兵衛の手引きで、音蔵の盗人宿に案…

第7話｢谷中いろは茶屋｣

同心・木村忠吾は見回りの役目もそっちのけで、“いろは茶屋”の女・お松に入れあげていた。お松には何かと気にかけてくれる常連客“川越の旦那”がいた。忠吾の金が底をつきかけてきた頃、川越の旦那が二人の為にと言ってお松に10両を差し出してく…

第8話｢妙義の團右衛門｣

高萩の捨五郎は、今では足を悪くして平蔵の密偵を務めている。捨五郎はある日偶然にも昔なじみの大盗賊・妙義の團右衛門と出会う。團右衛門は今度の江戸での仕事を助けてくれと頼んできた。捨五郎は團右衛門の企みを平蔵に知らせるが、捨五郎が平蔵…

第9話｢天隠れの鶴吉｣

上方の盗賊・釜抜きの清兵衛の手下、雨隠れの鶴吉とお民の夫婦は、休養も兼ねて、12年ぶりに故郷の江戸へ里帰りした。鶴吉は幼少の頃の知り合いの井関録之助と再会した。録之助はわだかまりから疎遠になっている鶴吉と鶴吉の父親、万屋源右衛門を引…

第10話｢網虫のお吉｣

同心・木村忠吾はある日、手配中の女賊、網虫のお吉を目撃して、尾行する。そして、お吉と同僚の同心・黒沢勝之助が密会しているのを知った。黒沢はお吉の体を抱き、挙句の果てに金まで巻き上げていた。黒沢は苅野の九平一味を追っていた。お吉はか…

第11話｢夜鷹殺し｣

夜鷹を狙う連続殺人が発生した。殺された夜鷹の一人が彦十の知人だったこともあり、平蔵は犯人追及に乗りだした。おまさを囮にして、平蔵と彦十が追跡する捜査が開始されたのだが、なかなか犯人は現れない。平蔵不在のある日、彦十たちは犯人と遭遇…

第12話｢隠居金七百両｣

平蔵の息子・辰蔵が、鬼子母神前にある茶店の娘・お順に惚れた。そのお順の父・次郎助は、元は白峰の太四郎の片腕といわれた盗賊だった。ある日、次郎助の店に太四郎の使いが来て、七百両の隠居金を預かってくれと頼んだ。間もなく、太四郎の子分・…

第13話「尻毛の長右衛門」

尻毛の長右衛門一味・布目の半太郎と引き込み役のおすみは恋仲であった。今度のお勤めが終わったら、二人は所帯を持つ固い約束をしていが、長右衛門がおすみを女房にしたいと半太郎に切り出した。恋とお頭への義理とで板ばさみになってしまった半太…

第14話「二つの顔」

道端で平蔵は、阿呆鳥の与平に声を掛けられ、素人娘のおはるを世話される。おはると会った茶屋“ひら井”の女将おろくには、揉み上げにえぐったような傷のある気味悪い男がついていた。その男は実は盗賊で、平蔵の素性を知っていた。男は用心の為に…

第15話スペシャル｢炎の色｣

おまさは、知り合いの盗賊・峰山の初蔵と出会った。初蔵は兄貴分である荒神の助太郎が死に、今度襲名する荒神の二代目と合同での大仕事を密かに企てている事を明かした。初蔵はおまさにその手助けを頼みたいと言い寄った。荒神の二代目はお夏という…